ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン

ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン

ムンプス(おたふくかぜ)とは?

ムンプス(おたふくかぜ)ウイルスの感染は、唾液もしくは接触によって起こります。感染力は比較的強く、死亡することは稀ですが、 合併症として無菌性髄膜炎の頻度が高い(1~10%)です。体内にウイルスが侵入すると感染しますので、体の表面にウイルスがついただけでは感染しません。

ムンプス(おたふくかぜ)感染の合併症

おたふくかぜ(ムンプス)にかかるとムンプス難聴という、音を感じる神経が破壊され、片耳(まれに両耳)が聞こえなくなることがあります。ムンプス難聴は生涯治らないので、ワクチンによる予防が重要です。合併症として無菌性髄膜炎や脳炎や睾丸炎や卵巣炎や膵炎があります。
大人になってかかると、難聴だけでなく「耳鳴り」や「めまい」を伴い日常生活に支障をきたすこともあります。
思春期以降におたふくかぜにかかるとでは男性は睾丸炎、女性は卵巣炎を認めることがあります。

ムンプス(おたふくかぜ)感染対策として

日本でもムンプス(おたふくかぜ)ワクチンの製造はされておりますが、小児の定期予防接種の対象にはなっておりません。満1歳を経過したら任意接種でムンプス(おたふくかぜ)ワクチンの予防接種ができます。

成人になってからも任意で予防接種が受けられます。

ムンプス(おたふくかぜ)ワクチンの効果

おたふくかぜワクチンを1回接種している国での患者数の減少は88%以上、2回接種している国では97%以上の減少がみられています。ワクチンを接種することで重症化を防ぐことができます。諸外国で実証されているように、集団の85%以上の人がワクチンを接種すれば、その病気の流行は起こらなくなり、おたふくかぜの流行も抑えられ、かかる心配も少なくなります。

ムンプス(おたふくかぜ)の副作用

接種後2~3週間たった頃、まれに発熱、耳下腺のはれ、嘔吐、咳、鼻汁などを認めることがありますが 一般に症状が軽く、通常数日中に消失します。自然のおたふくかぜにかかった場合に比べて頻度は少ないですが、ワクチンによると疑われる無菌性髄膜炎が接種後2~3週間頃に、まれに発生することがあります。

接種を受けた後、無菌性髄膜炎にかかると発熱、嘔吐、頭痛などの症状が現れます。その重症度は自然感染とワクチン接種とで変わらず、 一般的に予後はどちらも良好ですが、重篤な副反応として 脳炎・脳症、 感音性難聴、 血小板減少性紫斑病、精巣炎、膵炎等が起こることもありますが頻度は0.1%未満です。

料金

6,600円/1回

ムンプス(おたふくかぜ) Q&A

①ムンプス(おたふくかぜ)ワクチンは何歳に接種するのがいいですか??

日本小児学会では、1回目を1歳になったら早めに、2回目を小学校入学前の1年間に接種することを推奨しています。
おたふくかぜワクチンは計2回の接種が推奨されています。1回接種のみでは予防効果は十分ではありません。このワクチンを定期接種として導入している多くの国は2回接種しています。
もちろん、成人になってからでもワクチン接種は可能です。その場合は1か月開けて2回目を接種します。

②ムンプス(おたふくかぜ)は他ワクチンと同時接種可能ですか?また、接種間隔は?

ムンプス(おたふくかぜ)ワクチンは生ワクチンといわれる種類のワクチンですので、生ワクチン同士の同日接種や不活化ワクチンとの同時接種も可能です。但し、日本では予防接種実施要領により、生ワクチンを接種すると基本的に1ヶ月間は他のワクチンを接種できませんので、接種するワクチンの順番に気をつける必要があります。当クリニックで他ワクチンも同時接種の希望をされる方は、初回来院時にワクチン接種のスケジュールを立ててから接種開始しますのでご安心ください。