帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹とは?

水痘帯状疱疹ウイルスが空気・飛沫・接触感染によって感染し、発疹が出現する1-2日前から全ての発疹が痂皮化するまで感染性があります。発症要因として加齢、疲労、ストレス、悪性腫瘍、重症な感染症、放射線や紫外線の曝露、免疫抑制剤や抗がん剤を使用したことによる免疫力の低下などが考えられます。
症状には個人差がありますが、はじめに感染後14-16日の潜伏期間を経て皮膚に神経痛のような痛みが起こります。皮膚の違和感やかゆみ、しびれとして感じる程度から、針で刺されたような痛みや、焼けるような痛みまで様々です。

帯状疱疹感染の合併症

稀な合併症として、脳炎、髄膜炎、小脳失調症、肺炎、血小板減少などが挙げられます。正常な免疫を有する小児においては、多くの場合自然軽快しますが、成人は小児と比べて重症化、特に肺炎などを合併やすくなります。また、免疫不全患者においては、多臓器不全、凝固障害などを伴う重症水痘へ進行し、最悪の場合は死亡する場合もあります。

帯状疱疹感染対策として

脳神経節に潜伏し続けている水痘・帯状疱疹ウイルスが、加齢、疲労、ストレス悪性腫瘍などの免疫力の低下によって再活性化した結果、引き起こされる症状ですので、ストレス、疲労を蓄積させないよう日頃から体調管理が大切です。帯状疱疹になりにくい体づくりのためには、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなどの規則正しい生活習慣、適度に体を動かすことなどが大切です。

帯状疱疹ワクチンの効果

帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹にならない・重症化しないようにするためのワクチンです。接種すれば絶対にならないわけではありませんが、重症化を予防できます。もちろん発症リスクを下げることができます。
また帯状疱疹は約6.4%に再発が認められるため、帯状疱疹にかかったことがある方の再発予防としても有効です。

帯状疱疹予防ワクチン 比較表

ビゲン シングリックス
ワクチンの種類 生ワクチン 不活化ワクチン
接種回数 1回 2回
予防効果 50~60% 90%以上
持続時間 5年程度 9年以上
副反応 接種部位の痛み 腫れ、発赤 3日~1週間 接種部位の痛み(強い) 腫れ、発赤、筋肉痛、全身倦怠感 3日~1週間
料金 8,250円  

※3,000円

22,000円×2回  

※10,000円×2回

長所 1回で済む 値段が安い 免疫低下していても接種可能 予防効果が高い 持続期間が高い
短所 免疫低下者は不可 持続期間が短い 痛い 2回接種が必要 値段が高い

※久留米市高齢者の帯状疱疹定期予防接種の際の金額です。


帯状疱疹定期予防接種に関しての詳細につきましては、下記の

「帯状疱疹ワクチンQ&A」

もご参照ください。

帯状疱疹ワクチン Q&A

①帯状疱疹は他の方へうつりますか?

周囲の人に帯状疱疹としてうつることはありません。しかし、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を保有していない人には 容易に感染する可能性があります。

②帯状疱疹になったら治療は?

ウイルスを退治する抗ウイルス薬や、痛みを抑える鎮痛薬などを使います。痛みを伴う発疹を見つけた時は、早めに受診をしましょう。肺炎の原因は様々な原因でおこり、また肺炎球菌には多くの血清型がありますので、過去に肺炎や肺炎球菌感染症にかかっていても、定期接種の対象になります。

③以前すでに帯状疱疹歴がありますが、ワクチン接種をした方がいいですか?

一般に帯状疱疹は約6.4%に再発が認められます。そのため、帯状疱疹の再発予防目的でワクチンを接種する意義はあります。
過去5年以内に帯状疱疹発症歴がある場合、すでに抗体ができている可能性がありますが、特に発症から5年以上経過している場合は接種をお勧めします。 尚、5年以内に発症歴があっても希望があればワクチン接種は可能です。

④帯状疱疹のワクチンの種類と金額、効果はどう違うのですか?

帯状疱疹に有効なワクチンは2種類あります。上記の帯状疱疹予防ワクチン比較表をご参照ください。
帯状疱疹の発症率は50歳以上で増加し、50代、60代、70代と加齢に伴ってさらに増加し、帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行リスクも加齢とともに高まることから予防接種の対象年齢を50歳以上とし、接種の推奨をしています。

⑤久留米市の帯状疱疹定期予防接種について教えて?

国の方針により、令和7年度から、高齢者の帯状疱疹ワクチンの予防接種が予防接種法に基づく定期接種の対象になります。
お手数ですが前日までに必ずご予約0942-51-3344をお願いします。

  • 対象者
  • 令和7年度に65歳になる方
    令和7年度に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、及び100歳以上になる方
    接種日時点で60~64歳の方のうち、ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方
  • 実施期間
  • 令和7年4月1日(火曜日)~令和8年3月31日(火曜日)
  • 自己負担金
  • ビゲン(生ワクチン) 3,000円×1回
    シングリックス(不活化ワクチン※1) 10,000円×2回※2(計20,000円)
    ※1 不活化ワクチンの一種の「組換えタンパクワクチン」を使用しています。
    ※2 2か月以上の間隔をあけて2回接種する必要があります
  • 必要なもの
  • 自己負担金 年齢及び久留米市民であることが確認できるものいずれか一つ。『マイナンバーカード』や『自動車運転免許証』など。
    接種券(ハガキ)※令和7年4月末に送付
    60歳以上65歳未満の対象者は、『身体障害者手帳(1級)の写し』、『医師の意見書』、『診断書』のいずれか1つ 自己負担金免除の対象者は、必ず証明書類をご持参ください。
    ※紛失や破損などで、接種券(ハガキ)の再発行が必要な際は、保健予防課に連絡しお申込みください。