水痘(水ぼうそう)ワクチン
水痘(水ぼうそう)ワクチン
水痘(水ぼうそう)とは?
水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる発疹性の病気です。空気感染、飛沫感染、接触感染により広がり、その潜伏期間は感染から2週間程度と言われています。発疹の発現する前から発熱が認められ、典型的な症例では、発疹は紅斑(皮膚の表面が赤くなること)から始まり、水疱、膿疱(粘度のある液体が含まれる水疱)を経て痂皮化(かさぶたになること)して治癒するとされています。
成人での水痘も稀にみられますが、成人に水痘が発症した場合、水痘そのものが重症化するリスクが高いと言われています。
水痘(水ぼうそう)の合併症
合併症として、皮膚の二次性細菌感染、脱水、肺炎、中枢神経合併症 などがあります。中枢神経合併症としては無菌性髄膜炎から脳炎まで種々あり、特に小脳炎が多く、小脳失調をきたすことがあるが予後は良好です。免疫機能が低下している場合の水痘では、生命の危険を伴うことがあるので十分な注意が必要です。
水痘(水ぼうそう)ワクチン接種の時期
2回の接種を行うこととなっており、1回目の接種は標準的には生後12か月から生後15か月までの間に行います。2回目の接種は、1回目の接種から3か月以上経過してから行いますが、標準的には1回目接種後6か月から12か月まで経過した時期に行うこととなっています。
水痘(水ぼうそう)ワクチンの効果
水痘ワクチンの1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。
水痘(水ぼうそう)ワクチンの副作用
稀に報告される重い副反応としては、アナフィラキシー様症状、急性血小板減少性紫斑病等があります。
その他、一定の頻度でみられるとして報告されている副反応については下記のとおりです。
過敏症:接種直後から翌日に発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱等があらわれることがあります。
全身症状:発熱、発疹がみられることがあります。一過性で通常、数日中に消失するとされています。
局所症状:発赤、腫脹、硬結等があらわれることがあります。
料金
7,000円/1回
水痘(水ぼうそう) Q&A
①水痘(水ぼうそう)の定期接種は何歳でどのように受けるのですか??
水痘ワクチンの定期接種は、生後12か月から生後36か月に至るまでの間にある方(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日までの方)を対象としています。2回の接種を行うこととなっており、1回目の接種は標準的には生後12か月から生後15か月までの間に行います。2回目の接種は、1回目の接種から3か月以上経過してから行いますが、標準的には1回目接種後6か月から12か月まで経過した時期に行うこととなっています。
また、2014年度に限り(2014年10月1日から2015年3月31日まで)、生後36か月に至った日の翌日から生後60か月に至るまでの間にある方(3歳の誕生日当日から5歳の誕生日の前日までの方)も定期接種の対象とすることとしています。この場合、1回(この1回には、生後36か月以前に接種したワクチンも含まれます)水痘ワクチンを接種することとしております。
②すでに水痘にかかったことのある人は、水痘ワクチンの定期接種を受ける必要がありますか??
水痘にかかったことのある方は、水痘に対する免疫を獲得していると考えられ、基本的には水痘の定期接種の対象外となります。
③水痘ワクチンを必要な回数以上に間違って接種してしまいました。健康被害が発生する可能性はありますか?
水痘ワクチンの必要な回数以上の接種については、医学的知見が充実しているとは言えませんが、現時点では、特別な健康被害が発生するというような報告はありません。ただし、通常のワクチン接種による副反応と同等のリスクはあると考えられます。