糖尿病

糖尿病

糖尿病とは?

日本では、約1000万人が糖尿病であると推定されています。さらには約1000万人が糖尿病予備軍であると言われており、合わせると2000万人にもなります。成人の10~11人に1人は糖尿病であり、4人に1人は予備軍ということになります。

症状

初期には症状がほとんどありませんが、かなり血糖値が高くなければ症状が現れません。
高血糖における症状は、喉が渇く、水をよく飲む、尿の回数が増える、体重が減る、疲れやすくなる等、進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や虚血性心疾患になりやすくなります。

原因

糖尿病は代表的な生活習慣病で、食べすぎや飲みすぎ、運動不足、喫煙、ストレスなど、悪しき生活習慣が最大の危険因子となります。また、高血圧や脂質異常症、肥満も、糖尿病の発症・悪化の引き金となります。とくに肥満になるとインスリンの働きが悪くなり、血糖値が上昇しやすくなります。
一方で、糖尿病には遺伝的要因も関わっているといわれています。家族に糖尿病を持っている人がいる場合は、そうでない場合にくらべて糖尿病を発症する可能性が高いといえます。
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります(糖尿病の急性合併症)。

診断基準

高い血糖値が続いていれば、糖尿病と診断します。具体的には、血液の検査でわかる血糖値とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)が基準値より高いかどうかで診断します。
血糖値・HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は血液検査にて値を知ることができます。

治療

糖尿病は3大合併症として、網膜症、腎症、神経障害があり、失明や透析につながる病気でもあります。
糖尿病の予防のためには、摂取エネルギー量をとりすぎない、運動をする、アルコールをとりすぎない、たばこを吸わない、野菜や大豆製品、海藻、きのこなどを多くとることなどがあげられます。このように、日常生活改善を行い心掛けることが大切になってきます。糖尿病と診断された時点ですでに病気が進行していたりするので、高い血糖値が体に悪い影響を及ぼす前に、早く見つけて、生活習慣の改善や治療をするのが理想です。定期的に健康診断を受けて、糖尿病や糖尿病の予備群を早くみつけましょう。